高難度パズルゲームに挫折し心折れ続けてきたパズル苦手民から、インディー系カジュアルパズル+本格パズル入門用の約50作について。
普段はあまりパズル遊ばないけれどÖooなど遊んでちょっと気になっているという方や、高難度パズルに挫折したけれどやっぱりパズルを遊びたいという方へ、パズルゲームの魅力に触れるきっかけとなれば幸いです。

(あなたはどのくらいパズルが苦手ですか?)
- Talos: Principle(3Dパズル)→序盤で爆発物に挟まれ離脱
- Return of the Obra Dinn(推理)→マスト付近は総当たりでクリア
- Outer Wilds(謎解き・アクション)→序盤は宇宙船の着陸、後半は謎解きでことごとく詰まり、最後は挫折してアンコウ消すMODを入れました
- The WitnessとかBaba is youとか→こわくて無理!
- 前書き
- リラックスパズル
- おしゃれ系
- 回路繋ぎ
- ポイント&クリック
- 推理・謎解き
- 探し物
- 迷路
- 言語・暗号解読
- ジグソー・ピクロス(ノノグラム)
- 倉庫番
- 2Dアクション
- 3Dパズル
- 錯視・再帰系
- ルート最適化
- 協力パズル
- 知識アンロック・メトロイドブレイニア
- 紹介作品一覧
- (コラム)パズルに詰まったらヒント・回答を見てもいい?
- 後書き
- 参考資料
前書き
(まずは言い訳)
- 経年的・網羅的なリストではなく、自分がプレイした作品を中心に、定番からちょっと珍しいもの・最近のものまで独断と偏見で選びました(名作でも入ってないものがあります)。
- ジャンル名は本記事用に適当に付けました。
- 難易度指標は主観、ぜんぶ自分の匙加減次第。得意・不得意やジャンルにより難易度の感じ方は人によってかなり違うので、思ったよりむずかしかったらごめん。
(難易度指標:目安)※メインの紹介は☆3まで
- ☆1簡単、パズルはおまけ
- ☆2リラックス、気軽なパズル
- ☆3ふつうにパズル、遊びやすい
- ☆4歯ごたえあり、高難度ではない
- ☆5~☆100高難度・ゴーレムまたはマクスウェルのパズルな悪魔
リラックスパズル
チルな夜に。一人でしずかに遊んでも、誰かとおしゃべりしながらでも。
Glass Masqueradeシリーズ
難易度:☆☆
世界の各国のデザインをモチーフとした美しいステンドグラスの欠片を嵌めていくパズルゲーム。
もくもくときれいなものをいじって、ぴたっと嵌めて、かちっといい音が鳴ると心地よくリラックス。シリーズ4作が出ており、セールも頻繁で割引率の高い1作目から始めるのがおすすめ。

Please, touch the artworkシリーズ
難易度:☆~☆☆
モンドリアンの抽象画をテーマにしたベルギー産パズルゲーム。線と色と形をテーマとしたパズル3種で1-2時間、全実績解除で5時間ほど。
演出が洒落ており、色鮮やかな画面とジャジーな音楽とちょっとした教養と滑らかなモーションを楽しみながら、気張らずプレイできる。ベルギーの別画家の絵画を題材とした続編(無料)もあり。

インソムニア:頭の中の劇場
難易度:☆
不眠症の女性の夢を体感するポイント&クリック形式の短編パズル。1時間程度。
現代人の悩みの底にあるほんの少しの毒気を含みつつ、Florenceのようにインタラクティブのテンポと気持ちよさで、パズルを解いていくうちに心を慰撫するようなストーリーテリングが魅力。
パズルのやさしさは眠れないあなたへのやさしさ。
Is This Seat Taken?
難易度:☆☆
「そこのお席、空いてますか?」
窓際がいい、あの子の隣はやだ、映画館でスマホが見たい、となりのポップコーンをくすねたい!とわがまますぎるフォルミンたちみんなの要望に応えるように、各自を席に配置していくカジュアルパズル。5-7時間程度。
全員の要望を叶えるにはちょっと頭をひねる必要があるけれど、難しくなりすぎないほどよさが楽しい。気張りのないかわいらしいデザインと音楽、ほどよい歯ごたえのパズルでリラックス。
ほか、オーソドックスで気持ちのよい知育パズル集Scalak,、一口小粒パズル集のSizeableなども。
もう一歩進む(☆4相当)
ねこがお弁当を詰める、かわいい顔して本格詰め物パズルINBENTO
ねこ×お弁当は正義!
※スマホアプリ版あり
おしゃれ系
見た目いいものを触っていると気分がよい
GOROGOA
難易度:☆☆
美しい仕掛け絵本をめくるように、絵と物語をパズルで読み解く楽しみを。2時間程度。
※スマホアプリ版あり
Lumino City
難易度:☆☆
さらわれてしまったおじいちゃんを探すため、少女のlumiが街を探検するポイント&クリック形式のパズルアドベンチャーゲーム。5時間程度、ヒント機能あり。
本物のミニチュアにより精巧に作られ、繊細な光に彩られた、おもちゃの世界が目に心地よい。演出やモーションや視点の切り取り方など、すべてが丁寧に作られ、美しく演出されており、同種のおしゃれパズル系でも世界観の作りこみはひとつ抜けていると思う。パズルを通じて色彩豊かな少女の冒険を楽しもう。

※スマホアプリ版のみ日本語あり
The Pedestrian
難易度:☆☆☆
ピクトグラム人間になって、ギミックを駆使しながら看板をつなぎ合わせ、街を進んでいくパズルアドベンチャー。5時間程度。
様々なギミックが出てくるが、基本は進めばOKの複雑すぎない難易度となっており安心。中盤以降、最初のルールからひとひねりされたパズルも出てきて、パズルゲームとして最後まで飽きさせない作りが心憎い。
抽象的なピクトグラムの看板とリアルな風景が重なり、ジャジーな音楽とともにお洒落な気分で街をすいすい進んでいく、すこし不思議で心地よい体験が味わえる。

LOK Digital
難易度:☆☆☆(クリアまで)
モダン!スマート!かしこい!!洗練極めたカジュアル×本格論理パズル。5-7時間程度。
指定されたキーワードを作ることで、盤面を黒いもにょもにょ生物で埋める論理パズル。アイデア、作問、デザイン、UI・操作性とも無駄なく心地よく突き詰められており、初心者でも解いたときのひらめきと盤面の美しさで気持ちよくなれる!
チュートリアルは非常に丁寧で、さらにシンプルで的確なヒントシステムも搭載。ヒントを使っても、考える楽しみは損なわれない作りとなっているのがうれしい。ステージコンプリートは☆4、隠しステージは☆5程度。気に入った方は段階的にステップアップしながらさらにチャレンジを進めてください。
本記事で紹介する作品のなかでも、本格パズルを目指す方に特におすすめです。

そのほか、FRAMEDやStory Tellerなど、ストーリー入れ替え・組み合わせ系おしゃれも一派閥あり。
回路繋ぎ
なにを繋げる?
CARTO
難易度:☆☆
世界を繋げて。
主人公の少女「カート」がはぐれてしまった祖母と再会するため、ばらばらになった地図の破片を組み合わせ、世界の地形を変えながらふしぎな冒険を繰り広げていくパズルアドベンチャー。10時間程度。
パズルも冒険も派手な展開はないが、地図から広がるステージには、世界への畏敬とそこに息づく人々との交流によるあたたかい体験が満ちている。キャラクターたちの会話からヒントを得て地図を繋げていくパズルと、様々な種族の人々や動物、彼らを取り巻く文明や自然と出会っていく体験がマッチし、やさしいパズルと冒険を楽しめる。

The Almost Gone
難易度:☆☆
記憶の破片を繋げて。
幾度も視点を変えて、ばらばらの記憶を繋ぐことで見えてくる、苦くて哀しい家族の物語。物語を語るためのパズルの使い方が非常に巧み。主人公の少女がなぜ破片を繋ごうとしていたのか、パズルを解いても最後に思いを馳せることしかできないことがより悲しい。シリアスで重苦しい物語となるが、以上の文章を読んで気になる方はぜひ。
パズルの仕掛けはシンプルだ。しかしその作業は、主人公の祈りにも似た行為と重なっている。プレイヤーが本作をクリアしたとき、そこには確かに家族の姿を見つめようとした彼女の意思が残されるだろう。
メディアレビュー(Automatonの寸評集より)
※スマホアプリ版あり
Electrogical
難易度:☆☆☆
回路を繋げて。
国産おしゃれパズル系では2024年のいちおし。四則演算と回路パズルを組み合わせて電気の道筋を作っていくパズルが新鮮。細かいところまで練られたSEやアニメーション、ちょっと毒気のきいたストーリーがパズルに花を添え、さわって気持ちよいのも高ポイント!

もう一歩進む(☆4相当)
ペーパートレイル
折り紙を折って、少女の歩く道を繋げていく。
本格倉庫番のようにしっかりとした論理的思考を求められつつ、誘導が丁寧で難しすぎない絶妙な難易度。折り紙をモチーフとした音やビジュアルの作りこみにより手触りよく、雰囲気重視かつそろそろ本格パズルを遊んでみたい方におすすめ。
ポイント&クリック
多種多様、百花繚乱、お好みのものをどうぞ。
スマホアプリにも良作多し。
HER TREES : THE PUZZLE HOUSE
難易度:☆☆
奇妙な部屋を巡るひらめき系小粒作品。1時間程度。
モノクロで静謐なアートワークが独特でよい雰囲気。パズルの作りが丁寧で、ひらめかない時もヒントシステムが付いているのがうれしい。
※スマホアプリ版あり
Assemble with Care
難易度:☆☆
世界を旅する修理屋の女性となって、アンティークや思い出の品など大切な物の修理を通じて、心も整えていくストーリ重視のパズルゲーム。2時間程度。
※スマホアプリ版あり
Rusty Lakeシリーズ
難易度:☆☆~☆☆☆
説明不要の有名謎解きパズルシリーズ。不気味で不可思議なRustyワールドをパズルでひも解いていきましょう。一回り小粒なCube Escapeシリーズもあり。
公式でゲーム内に攻略動画を掲載しているので、パズルが苦手な人も安心。
※スマホアプリ版あり
Isoland(見失い島)シリーズ
難易度:☆☆~☆☆☆
ユーモラスでなぞめいたADVを得意とするCotton Gamesによる中華圏発ポイント&クリックパズル。コミカルで味のあるイラスト、ほどよい難易度の謎解きパズルと思索的なテキストが特徴的。無常観と寂寥感漂う世界をパズルを通じて探っていく、独特な雰囲気が心地よく、個人的に一押しのシリーズです。

※スマホアプリ版あり
推理・謎解き
ひらめかない! ※個人の感想です。
Tnagle Tower
難易度:☆☆
湖のそばのお屋敷で起きた不可解な殺人事件。探偵グリモアと相棒のサリーは風変わりな建物「タングルタワー」と奇妙な登場人物たちを調査しながら謎に迫る。クリアまで7-10時間程度。
カートゥーン調のキャラクター達が繰り広げるドラマを追うミステリーアドベンチャー。推理要素はカジュアルながら、ロケーションは雰囲気よし、チャーミングなキャラクター達はいきいきとアニメーションで動き、音声・日本語翻訳もばっちりで、雰囲気作りが非常に上手い。さらっとおしゃれミステリーを楽しみたい方に。
Her story
難易度:☆☆☆
1994年のイギリス、行方不明となった男性の妻の事情聴取映像データを調査し、彼女の嘘と真実を探すミステリーADV。3時間程度。
断片となった実写映像とデータベース検索を駆使した、デジタルゲームだからこそ可能な探索とミステリー。実写映像とゲームシステムの融合に憑りつかれた開発者Sam Barlow氏による次回作、映画フィルムの隙間に潜む謎と魔をフィルムアーカイブから探す「Immortality」も。
未解決事件は終わらせないといけないから
難易度:☆☆☆
未解決事件のまま迷宮入りした「犀華ちゃん行方不明事件」、引退した刑事・清崎蒼は後輩の刑事から事件の解決を要請される。母親、父親、関係者だれもが話せない過去を持つなか、過去の記憶を繋ぎ合わせ、嘘の中の真実を暴いていくテキストADV。2時間程度。
「罪悪感3部作」で有名な韓国気鋭の開発者Somi氏による謎と罪と驚きが融合した物語はもちろんだが、黒を基調とするテキストベースのシンプルな画面が、シリアスな推理と取り調べ気分を引き立ててくれるのもグッド。本作が気に入ったら、前作の本格事件調書ミステリ「Legal Dungeon」も。

もう一歩すすむ(☆4相当)
Return of the Obbra Dinn(オブラディン号の帰還)、The Case of Golden Idol等の黄金像シリーズ、Type Helpなど多くの名作ひしめくジャンルですので、気にいりましたら、ぜひいろいろ遊んでみてください。
探し物
頭はごちゃごちゃ
Hidden Folks
難易度:☆☆、完全クリアは根性☆5
大人になってもウォーリーをさがしたいあなたに。
手書きのイラスト、様々なシチュエーションや効果音、隠し要素など作り込みの密度が高いインタラクティブな絵本。たくさん眺めてたくさん触って楽しもう。
※スマホアプリ版あり
同種のさがしものパズルで最近出た国産パズル「Hearttreasure」も、かわいらしいイラスト・アニメーションと凝ったギミックで高評価。
Unpacking
難易度:☆☆
引っ越しの荷物をほどいて、部屋に配置していくパズル。5時間程度。
シンプルな探し物・配置パズルゲームだが、多様でリアリティのある効果音と操作性が気持ち良く、リアルな部屋と物の移り変わりそのものが、言葉はないまま、あるひとりの女性の人生を描いていく。成長、進学、就職、転職のたびに変化する部屋というステージ、部屋を作りながら部屋の主人の生活・成長を感じる新鮮なパズルゲーム体験を。
迷路
迷っている時がいちばん楽しいから
迷路探偵ピエール:ラビリンス・シティ
難易度:☆☆
実在の絵本を元に作られた迷路ゲーム。怪盗Xに盗まれた「迷路ストーン」を追いかけて名探偵ピエールは迷路を駆けていく!5時間程度。
迷路は難しすぎず、優しすぎず、色鮮やかで楽しい世界を巡りながら、たしかな達成感をもたらしてくれる。音や動きや隠し要素など細かい作りこみが非常にしっかりしており、「良い仕事」を体感できるのも嬉しい。

Folds of a Separation
難易度:☆☆
インド発、分断された世界を歩いていく迷路ゲーム。モスクのアラベスクを思わせる意匠が美麗で印象的。そのデザインと迷路は、分離と抑圧の隔たりの檻。
無料の短編作品なので、デザインだけでも一見の価値あり。

言語・暗号解読
言葉とは世界
Chants of Senner
難易度:☆☆~☆☆☆
巨大な塔がそびえる世界、ばらばらの言葉を話す人々。あなたは旅人となり、5つの種族の古代言語を読み解きながら、世界の謎に迫っていく。15時間程度。
オリジナルの文字と言語が採用され、言語を通じて神秘的な世界と人々を少しずつ理解できることがうれしい。作り込まれたUIも含めて、スタイル化されたビジュアルは美しく、また「言葉を話す」ことをテーマとする物語要素も奥深く、知らない世界を探っていく気分を丁寧に高めてくれる。複数単語が集まると単語帳形式でまとめて成否判定が出るのも、さくさく遊びやすくてグッド!

7 Days to End with You
難易度:☆☆☆
言語と相互理解。7時間程度
理解しえない彼女を理解するための7日間
小粒でカジュアルな「トル―ビズの秘薬師」も!(☆3相当、2時間程度)
もう一歩すすむ(☆4、5以上)
言葉も、世界も、他人の人生も、理解するのは難しく、だから読み解きがいがある。
ジグソー・ピクロス(ノノグラム)
結局大事なのは淡々とやりきる根性なんだって!
Proverbs
難易度:☆☆、完全クリアは根性☆5
マインスイーパーでピクロスして、ブリューゲルの絵画を完成させるパズル。シンプルだけど操作感や音が心地よく、細密画を無心で書き込んでいくような気分で淡々とできる。
ゲームを遊ぶのに疲れた時に。
Wilmotシリーズ(Wiomot Works It Out, Wilmot's Warehouse)
難易度:☆☆、完全クリアは根性☆10
しかくいWilmotくんが前者は倉庫で荷物整理、後者はおうちでサブスク制小粒ジグソーパズルを延々と組み立てるチルなパズル。
パズルとしては単純作業の繰り返しだが、フラットで洗練されたデザインとスムーズな操作性が気持ちよく、各シーケンスは小分けにされてテンポよく、充実した物量を淡々とさばいていく心地よさがある。倉庫整理での効率的な動線設計や、複数のジグソーの混じったピースの選り分けなど、普通のパズルからひとひねり加えられたデザインが、退屈を感じさせないほどよい思考を促してくれる。
労働でも余暇でもパズルを楽しみましょう。


もう一歩すすむ(☆4)
(2026/1/7追記)
Strange Jigsaws
複数コメントでの熱いプッシュにより追加しました。情報提供ありがとうございます。
ジグソーパズル×謎解き。3時間程度でさくっと遊べるゲームですが、様々な仕掛けとおどろきに満ちています。ルール説明は英語なのでご注意を。
2025年の変わり種ジグソーパズル注目株です。
倉庫番
Patrick's Parabox
難易度:☆☆☆~
論理くりかえすふしぎ倉庫番。外と内が裏返るような再帰性をパズルの根幹に据え、視覚的にも論理的にも頭がぐらぐらするような楽しさを味わえる。
奇抜な仕組みとは裏腹に、倉庫番パズルとしては教科書的で堅実な作りとなっている。基礎問題からステップアップし、少しずつ難しくなるパズルを応用問題のように様々なギミックを活用しながら解いていく丁寧な難易度設計がありがたい。壁と空間をちゃんと見て、選択肢をひとつずつ試せばちゃんと解けるようになる!上手くなればさらなるチャレンジも可能で、難しいおまけステージも大量に配置されており、遊び方は幅広い。
奥深い倉庫番の入門編としてどうぞ。

A monster's Expedition
難易度:☆☆☆~
まものの人間の知恵探訪記
小さな島で丸太を転がして次の島へと渡っていく、ひらめきに満ちた楽しい冒険。押して引くだけのありきたりの倉庫番のようでいて、船をこぎだすオープニングの瞬間から、ひらめきと驚き入り混じる新しいルールやギミックがぽんぽんと開示され、豊富なボリュームの倉庫番パズルを快適に遊べる。
小島一個分ずつに小分けにされたパズルはテンポよく、スムーズで洗練された操作性も心地よく、パズルとは直接関係ないけれど、人間の知恵を皮肉るようなユーモアの効いた展示解説も楽しい。詰まった場合のヒントシステム付きなのもグッド。もちろん玄人向けのハードなおまけ面、収集要素も完備。
近年のパズルゲームシーンを牽引するコミュニティ「Thinky Games」を創設したAlan Hazelden氏らによる開発ということで、作問、ボリューム、ビジュアル、快適性、ヒントシステムなど、現代パズルゲームに求められる要素が豊富にとりそろえられた納得のつくり。
たのしく遊びやすく配慮された倉庫番の決定版のひとつ。とりあえず本格倉庫番遊びたいならこれ。

Helltaker
難易度:☆☆☆
ほどよい難易度の倉庫番パズルを解いて、ごほうびにたくさんの悪魔たちの虜になろう。とにかく悪魔な女の子たちの癖が強くてわるくて魅力的!
たまにはこういうのもいいんじゃない?
※日本語化ファイルあり
もう一歩すすむ(☆4、5以上)
倉庫番は中難度以上が本番!
ユウゴウパズル、Bonfire Peaks、Toki Tori2、Stephen's Sausage Roll、Can of Wormholes、Baba is youなどなど名作ぞろい。
Can of Wormholesのひらめきだけを与えるヒントシステム「Gain Insight」が画期的で面白かったので、フォロワー増えないかな。
2Dアクション
Motion REC
難易度:☆☆☆
自分の動きの軌跡を記録して、再生することでギミックを解いていく国産2Dアクションパズル。7時間程度。
レベルデザインが非常に丁寧で、リトライも早く、試行錯誤しながらじっくり考えて解いていける遊びやすい作り。意地悪な仕掛けや精密な操作の要求はなく、地形に沿えばクリアできるやさしく素直な作問が印象的。最後まで飽きさせないほどよい手ごたえとボリュームが初心者にもやさしい。詰まった時には公式攻略動画もある。
ひとひねり効いたギミックに加え、高精細なドットグラフィック、穏やかでさみしげなチップチューン、ささやかで感傷的なストーリーなど、情緒に訴える本作独自の魅力もしっかり用意されている。
パズルも操作性も雰囲気も各種の要素が高品質にまとまっており、パズル入門作品として多くのひとにおすすめしたい一作。
Öooの開発者である生高橋氏の前作、端正で密度の高い2Dアクションパズル「Elechead」もセットでおすすめ。
CATO
難易度:☆☆☆
走って液体になる猫ちゃんと、ぴょんぴょん跳ねるバタートースト。ふたり?が合体すると、背中から落ちないためのパラドクスのバター猫!
挙動の異なる猫ちゃんとバタートーストを動かして、パズルを解きながらステージを進んでいく2Dパズルアクション。10時間程度。
ミーム由来*1のおふざけ作品のようで、豊富なギミック、充実のボリューム、ほどよい難易度、ヒントやスキップ機能の搭載などプレイヤーへの各種配慮が施されている。もちろん隠し要素や収集要素もたっぷりで、なによりもちもちの猫!がいるサービス精神旺盛な良作。
アクション作品だが精密な操作は必要く、ボス戦やミニゲームで味変程度の適度なアクション要素が楽しめる。端正な作品が多めの2Dパズルアクション界ではめずらしい、ふざけてノイジーな雰囲気もほどよくゆるくてグッド。
ねこ×バターは正義!
Mosa Lina
難易度:☆☆、アクション:☆☆☆☆
あれとこれを組み合わせると……予測不可能!
Ord.やGutwhaleなどアイデア光る短編ゲームを多数作ってきた気鋭の開発者Stuffed Wombat氏による、笑えてひらめくプラットフォームアクション×ローグライト×パズル
与えられたスキルを使って足場を移動し、フルーツを取って、スタート地点に戻ってワープするのを繰り返すだけのシンプルなルール。が、ランダムに与えられるスキルは、ワープホールを作ったり、魚を飛ばしたり、爆弾を投げたり、見たことのない効果のものばかり。しかも物理演算が働いて、どういう動きになるかは試してみないとわからない。たまたま持っているスキルをうまく組み合わせて、なんとか足場を渡っていくしかない!
めくるめくランダム性は論理をすっ飛ばし、臨機応変で思いもよらないひらめきを引き出す。スキルの特性や自身の得意・不得意を学んでいくうちに、やがて大いなる偶然の中でも戦略的な賢い立ち回りも身に着けられるかも。アクションは難しめだが、いくら失敗してもいいようにワンプレイがショートでリトライが気楽な作りもグッド。
へんてこスキルをいくつも組み合わせて、次元をぴょんぴょん跳ね回ろう。

もう一歩すすむ(☆4以上)
時間操作によるパズルと物語を絡めたBraidや視点変更パズルFEZなど古典となった名作から、近年話題となったLeap Yearや MoonleapやAnimalwellまで良作が続々。横視点と見下ろし視点操作を組み合わせたToodee and Topdeeもおすすめ。
3Dパズル
酔いませんように!
Portal1,2
難易度:☆☆☆
パズル史のみならずゲーム史に刻まれる名作3Dアクションパズルゲーム
なぞの施設で目覚めたあなたは、AI音声に従うままワープホールの入口と出口を作るふしぎな機械の実験に強制参加させられる。あやしげな実験施設には実は巨大企業の陰謀と大きな秘密が……
発売は2007年だが、3D空間とアクションを組み合わせた正統派パズルは古さを感じさせない。魅力的な機械・AIのキャラクター達や危険な企業に潜り込むスリリングな物語も今や古典の域となり、いつ遊んでも楽しい名作。セールなら120円程度。
みんなライブラリに積んでるだろうから、とりあえずPortalやっとこう。ケーキを食べよう!
Supraland
難易度:☆☆☆
Portal、ゼルダ、メトロイドの要素をミックスしたというワールドは、パズルも3D アクションも収集要素もとにかく盛りだくさんで、遊びごたえ満点なアクションパズル。30時間程度。
リソースを集めてパワーアップしながら探索を繰り返し、ワールドのいたるところで見つかるパズルを、得たスキルを活用しながら解いて、さらに探索を広げていくパズル体験を十二分に楽しめる。おもちゃ箱をモチーフにした世界はカラフル・コミカルで目に楽しい。戦闘だけちょっと単調なのが玉にきず。
続編のSupraworldもアーリーアクセス開始中!
もう一歩すすむ(☆4・5以上)
The Talos Principleシリーズ, The Witness, Mystなどアクションや謎解きパズルの名作群が目白押し。2025年に出た話題作Blue Princeは探索・謎解き・言語解読などローグライク要素もまとめて、パズルもビジュアルも高品質に仕上げた総合高難度パズル
錯視・再帰系
視覚の戸惑いとひらめき
Monument Valleyシリーズ
難易度:☆☆
カジュアル錯視パズルのクラシック
エッシャーが描くような幾何学的でふしぎな世界を進んで行くパズルゲーム。2-3時間程度。
シンプルなギミックや錯視を利用したパズルは、困難さではなく、静かで内省的な達成感を重視する。ふしぎな世界を導かれるように進み、何度も視点を変えながら世界を眺めているうちに、思わぬ道が繋がることに、静かでちいさなよろこびがある。端々まで粋を尽くした幻想的なアートワークと錯視を用いたパズルが融合し、神秘的なひらめきと驚きを感じることのできる美しい小品。

※スマホアプリ版あり
Superliminal
難易度:☆☆
すべてが「見た目通り」のふしぎな世界で、遠近法など立体空間の約束を取り払って、夢のような場所から目覚めようと進み続ける錯視3Dパズル。4時間程度。
ゲームならではの視覚表現を活かした錯視をパズルで感覚的に体験できるというのがひとつの発明。パズルのルール自体はシンプルながら、次々と移り変わっていく情景とギミックには常に驚きがあり、最後まで飽きさせない。スムーズな景色やジャジーな音楽も心地よく、ちょっとひねったオチもあり。
新鮮で上質な体験がコンパクトにまとまっており、プレイ後の満足度高めな一作。
写真と風景を重ね合わせるという別の形で、「平面と立体の重ね合わせ」の錯視表現をゲームに仕立てた新体験3DアクションパズルViewfinderもおすすめ。
難易度:☆☆☆
昆虫と機械のモチーフ、無機物と有機物が融合した神秘的なようなきもちわるいようなビジュアルと、世界の中に世界がある入れ子構造を利用したパズルを特徴とするパズルアドベンチャー。5時間程度。
入れ子構造を繰り返す再帰性を活かしたふしぎなパズルは、難しすぎず簡単すぎずほどよい難易度で遊びやすい。ボス戦やQTEなどのアクション要素もあり、緩急ある体験が楽しめる。
LIMBOやINSIDEのデザイナーJeppe Carlsen氏が手掛ける作品であり、ビジュアルとパズルのみで語られる非言語的な物語は人を選ぶ要素でもある。だが、システマティックに繰り返す再帰性によって描かれる独特の生命観を反映したビジュアルとパズル、その双方が融合した体験は唯一無二。生命と世界のリズムを感じるパズルを解いた先に、壮大な結末へと帰着する様は圧巻。
なにもわからなくても、遊ぶとなんかすごいものに触れた気分になれる!
そのほかManifoldGardenやNIDANA*2も。倉庫番で紹介したPatrick’s Paraboxは再帰系にも該当。むずかしい再帰系倉庫番がお好きならRecursed(☆5以上)も。
ルート最適化
世界が終わる前にいそいで!
時間制限ありの進行で何度もループしながら必要アイテム・イベントを発見し、ゴールまでの最適ルートを探し時間を詰めていくゲーム。Outer Wildsに似ていると言われることもあるジャンルだが、要求されるひらめきや知識の種類が異なるとプレイ感はかなり異なるため注意。
GRUNN
難易度:☆☆☆
週末にとある屋敷のお庭を手入れする庭師となって、死体が転がる謎めいた町をきれいにしていく、お仕事と謎解き多忙なローポリホラー×パズルアドベンチャー。6-7時間程度。
2日間の時間制限の中で、草を刈ったり花に水をやったりなどの庭いじりをしながら、そのなかで見つかるポラロイド写真に映った謎解きのヒントやアイテムを駆使して、不気味でふしぎな庭と町を駆け巡り、隠された謎を解き明かしていく。
Leap YearやStacklandsなど小粒でアイデア光るスマッシュヒットを多く送り出してきた開発グループSokpop Collectiveメンバーが開発しただけあって、遊べるゲームとしての仕上がりが非常に良い。ループの仕様上くり返し作業が多くなるが、プレイヤーのルート構築による工夫の余地があり、小気味の良いSEや素早いモーションなど触り心地が良いため、苦にならず楽しく遊べる作りがうれしい。からっとした怖さとふしぎな異世界感も新鮮で、怖すぎずに新感覚ホラーを味わえる。
かわいらしいジャンプスケアもありますが、設定で消去できるのでお気軽に!

Time Flies
難易度:☆
ハエになって短い生のなかで、音楽を奏でたり奇妙な発見をしたり、様々なタスクを達成するパズルアドベンチャー。
アート系?シュールアニメーションゲーム「Plug&Play」開発者が参加しており、白黒二色の味わいあるアニメーションが目に楽しい。なぜかハエの寿命は国ごとの平均寿命により決まる。
限られた短いハエ生のなかに、楽しかったりシュールだったりちょっとしたユーモアだったり、いろんな体験を詰め込もう。どうせすぐに終わるんだから。

もう一歩すすむ(☆5相当)
Outer Wildsは謎解き・アクション・知識アンロック要素を組み合わせた、総合パズルアクションアドベンチャー。たった22分で滅ぶ宇宙を繰り返しながら、尽きぬ好奇心と探索により世界にせまる謎を解き明かしていく。宇宙と音楽とSFのセンスオブワンダーに満ちた宇宙探索を。
協力パズル
Pikuniku(マルチプレイモード)
難易度:☆☆
シングルプレイモードは、お金が無料(?)となった世界で、ちょっとおかしな生きものPikuが冒険するへんてこふしぎADV。マルチプレイはPikuと同型のNikuが協力してゴールを目指す協力パズルゲームとなっている。
カジュアルな難易度でありつつ、キュートなビジュアルとシュールな挙動で、お友達同士でも親子でも、気軽にに安心してパズルとアクションが楽しめる。PikuとNikuがキックすることで、進んだり、ギミックを使ったり、もみあったりする、ちょっと暴力的でちょっと協力的なプレイも魅力。

犬犬(PHOGS!)
難易度:☆☆
頭がふたつあると、ハッピー!
ふたつの犬の頭がぐにゃっとしたチューブの先それぞれについて繋がっている。それが犬犬です。なんだかよくわからない奇妙でかわいい生き物「犬犬」をふたりで操作してふしぎな世界を進んでいくプラットフォームパズルアドベンチャー。10時間程度。
チューブ犬のへんてこでかわいらしい挙動、マルチアクションゲームらしいわちゃわちゃ感、頭をひねってお互い協力して課題を解決する達成感、適度な収集要素など、マルチパズルアクションとしてほしい要素はしっかりおさえてある。さらに、ふたつの頭で咥えたり体を伸び縮みさせたり一緒に食べたり、体と頭が繋がった犬犬だからできるアクションも楽しく、ステージごとに入れ替わる豊富なギミック、ドリーミーでにぎやかな世界観など、オリジナリティもたっぷり。
夢のような犬犬の世界で楽しいパズルを。

違う冬のぼくら
難易度:☆☆~☆☆☆
視点の違い、考えの違い。違うあなたと私ふたりで話をしながら、パズルを解いていくパズルプラットフォームアドベンチャー。3-5時間程度。
同じ世界にいるはずなのに視点は動物の世界と機械の世界にわかれ、与えられる情報も見えるパズルも体験する物語も異なる非対称パズル。ノスタルジーをかきたてるレトロ風味なドット調のビジュアルやエモーショナルな音楽のなか、パズルを解くためずれた情報を会話で埋めていくうちに、ずれては重なる思春期の揺れ動く気持ちを映す物語がプレイヤーに重なっていく。パズルの難易度はほどほど。
「ひとりぼっち惑星」などスマホアプリ時代からオリジナリティある不穏で孤独な世界観を、ゲームシステムを活かして描いてきた『ところにょり』氏による開発作品であり、氏の持ち味がパズルゲームとしてさらに進化した形で発揮されている。
より視点の違い際立つ続編「違う星のぼくら」も。
知識アンロック・メトロイドブレイニア
最近流行ってる例のやつ
パズルを解いた知識・発見が先に進むための鍵となっているパズル。カジュアルに遊べる作品はまだ少ないけれど、人気ジャンルなのでこれから増えていくことに期待
Linelith
難易度:☆☆
図と地と一筆書きと。
あなたは見知らぬ宇宙でめざめたしかく。一筆書きパズルを解いて、パズルと世界のふしぎに気付きましょう。1時間程度。
シンプルでカジュアルなパズル集ながら、パズルゲームらしい奥深く論理的なひらめきがぎゅっと詰まっている。再帰性パズルPatrick's Paraboxを開発したPatrick Traynor氏の作品らしく、初心者にも親切な段階的難易度設計もうれしい。
小粒でカジュアルでひらめきに満ちた、一口サイズのパズル入門編としておすすめです。
Öoo
難易度:☆☆☆
鳥に飲み込まれてしまった爆弾いもむしが、尾っぽのふたつの爆弾を様々に駆使して脱出を目指す2Dアクションパズル。パズル面はもちろんビジュアルや音楽や触り心地や構成まで磨き抜かれた、おもてなしの結晶のような作品。3時間程度
「爆弾を設置し、爆風により移動する」というシンプルなルールから、すぐれたステージ設計とさりげないアクションの誘導により、言葉を用いずに様々な気づきと発見を与える無駄のないレベルデザインが見事。パズルゲームに慣れていなくても、ステージを探索しているうちに、気が付いたらふたつの爆弾を様々に操りパズルが解けるようになっている体験が心地よい。
ベーシックな2Dアクションパズルに加え、知識アンロックやマップ推測など近年のパズルゲームにおけるトレンド要素もすっきり収まり、カジュアルに現代パズルの新鮮で楽しいところだけを味わえる。さくっと気持ちよいまま終われるコンパクトさも魅力。詰まった時には公式攻略動画もある。
クリア後のおまけ要素であるトロフィー探し*3は☆4~☆5相当です。
2Dプラットフォームアクションパズルの佳作Elecheadを作った生髙橋氏の次作であり、評価の高かった無駄なく密度の高い作りはそのままに、キャッチーなピクセルアートや楽しい8-bitミュージックなどポップな要素を加え、難しく敬遠されがちな本格パズルの楽しさを幅広く伝えようとする意欲作。海外の高難度パズルのトレンド、端正なプラットフォームアクション、シンプルで機能的な魅力を詰めたピクセルアート、ノスタルジックかつモダンで捻りのきいたチップチューン。国内外の幅広い層へ向けて丁寧に間口を広げながら、新旧様々なゲームの美点を採り入れ、コンパクトに密度高く磨き上げた、2025年の本格兼カジュアルパズルのひとつの到達点です。
パズルへ踏み出すあなたのための、ちいさな芋虫のおおきな冒険。ぜひ体験してみてください。

さらにすすむ(☆4、5以上)
パズルゲーム特有のゲーム体験として、近年非常に熱量の高いファンが多い分野です。
☆4目安のLeap Yearやスーパードリフトブレードなどから、☆5以上のOuter Wilds, Tunic, ANIMAL WELL, CHROMA ZERO, Void Stranger, Blue Princeなど高難度作品まで、パズルゲームだけがくれる論理と好奇心の深淵を覗いてみてはいかがでしょうか。
紹介作品一覧

(コラム)パズルに詰まったらヒント・回答を見てもいい?
見ていいです!
最近のパズルゲームの多くはヒントの使用を推奨し、ゲーム内にヒントシステムを搭載したり、公式で回答動画を用意している場合もあります。
自分も記事を書くためプレイした上記の作品でも、攻略サイトや他の人のプレイ動画を見てクリアできた作品がたくさんあります。以下は個人の感想ですが、プレイすること自体が辛くなったり、自信を喪失したりすることで途中でやめてしまうより、ヒントを見てプレイ継続することで、クリアすることができてよかったと思っています。楽しくパズルゲームを続けるために、時間が限られている方や、爽快なプレイ感を重視する方は、自分の許す範囲でヒントや答えを見てもいいんじゃないかな。
おもしろいパズルは、回答そのものだけではなくそこまで考えた経緯や解いた先にも、発見やおもしろさがあるのかもしれません。

なお、自力でやり遂げることに意味を見出すプレイスタイルなら見なくていいと思う。そのままがんばろう。
後書き
元気がない時に簡単なパズルをクリアして小さな達成感を得たり、手持ち無沙汰な時間にちょっときれいなものを組み合わせたりするのは、楽しくうれしい体験です。
高難度パズルゲームが求める論理力・思考力・粘り強さに欠け、いくつもの高難度パズルゲームに挫折してきた自分にパズルを解く楽しみを教えてくれたのは、紹介してきたようなカジュアルパズルたちです。ぽちぽちと気軽にそんな簡単パズルを触っているうちに、少しずつパズルに慣れ、やがて気になっていたBlue Princeなど高難度といわれるパズルも(攻略を見ながら)なんとかクリアすることができました。
高難度パズルゲームだけが与えてくれる、論理と思考とひらめきの果てのすばらしい体験が確かにあります。同時に、カジュアル・リラックス系パズルの愛好家として、高難度を目指さないパズルたちもまた、美しいアートワークや心地よい操作性による癒し、パズルと物語の組み合わせ、広いプレイヤーに向けた高難度パズル要素の翻案など、様々な工夫をこらすことで独自のゲーム体験を作り上げ、パズルゲームというジャンル、そしてパズルプレイヤー層を広く豊かに築いているのだと思います。
紹介しきれていない・まだ知らないおもしろパズルがまだまだたくさんありますので、この記事を読んだ方もお気に入りの作品を見つけたら、それぞれご紹介いただけたら幸いです。
パズルの得意・不得意はひとそれぞれだけれど、楽しみにしていたパズルゲームに挫折しても、みんなが楽しんでいるあのパズルゲームに歯が立たなくても、あなたの中にある小さな知恵とひらめきに答えてくれる作品がきっとどこかにあるはずです。
参考資料
パズルの得意な先人たちに感謝!
Thinky Games(英語)
老船长的游戏推荐——Steam游戏(中国語・簡体字)
(おまけ)お気に入りパズル
最後に自分のすきなパズルゲームを書いておきます。
Return of the Obra Dinn
難易度:☆☆☆☆
名作怪奇推理アドベンチャー。古色蒼然とした怪奇小説のような難破船をめぐる30人の物語。
YukiAsobi
難易度:☆
国内外で評価の高い高難度ミニマルパズル「Magicube」を作成したnebu soku氏によるブラウザで遊べる2分程度の無料作品。パズル特有のひらめきや発見の瞬間をミニマルに圧縮し、美しく抒情的に切り取った、冬にぴったりの小品です。
GHOSTED
難易度:☆☆☆☆
ゴーストかわいい色解きパズル
カジュアルな見た目ながら、ステージ数は100以上あり、10のダンジョンごとに特殊ギミック・演出が変わっていく本格パズル。ひとつひとつの演出や絵が非常にかわいらしく、パズル愛を語りかける皮肉交じりなセリフもチャーミング。
音楽も翻訳も質が高く、パズルもそれ以外も心地よく遊ぶためのゲームとしての仕上がりがとても丁寧な佳作👻
Lorelei and the Laser Eyes
難易度:☆☆☆☆?
迷路のなかのホテルのなかの映画のなかの邸宅のなかのゲームのなかの迷宮のなかの記憶のなかの...
謎めいた館でパズルを解き続ける、美しく不穏なパズルアドベンチャー。
パズルとはあなたを欺くための奇術。永遠の去年の中で、頭のなかに終わらないパズルの迷宮を築きましょう。